現在の場所

水辺の風景-北斎・広重・国芳-

江戸の有名浮世絵師が描いた海、川、滝など水辺に関する作品の競演

和泉市久保惣記念美術館では、平成28年度の浮世絵版画展「水辺の風景-北斎・広重・国芳-」が開幕しました。

浮世絵版画を通じて、江戸時代の人々と水とのさまざまなかかわりをご覧いただける展覧会です。

「江戸の水辺」「上方の水辺」、「諸国の水辺」、「物語の水辺」を小テーマに66点の作品を展示しています。

そのいくつかをご紹介しましょう。

たとえば、歌川広重が描いた「隅田川の月」は、うちわ用の図案として製作された作品です。

満月をスポットライトに、川面に輝く月の光が、舟に乗る女性の美しさを際立たせているようですね。

隅田川の月

神奈川沖浪裏

葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」

日本だけではなく世界的に有名な絵です。ダイナミックな波の構図に目を奪われますが、よく見ると、大きな波に翻弄される小舟が描かれています。

さらに、その小舟の中に描かれた小さな人間。自然の猛威とそれに翻弄されながらも立ち向かう人間。

ゆるぎのない富士がその姿を見守っているようにも見えます。

東海道金谷ノ不二

葛飾北斎「冨嶽三十六景 東海道金谷ノ不二」

一方、こちらの絵では、人と波がリズミカルに描かれています。「箱根八里は馬でも越すが越すに越されれぬ大井川」と唄われた、川越しの場面です。

橋も架けられず、舟も使えない川を人力で渡るというのは、大変な労力と危険が伴うことでしょう。今の時代では考えられないことですが、この絵からは、波の動きと人の動きの調和のようなものが感じられ、江戸時代の人々と水との切っても切れない関わりの深さをうかがうことができます。

 

 

通俗三国志の内関羽浸魏七軍

歌川国芳「通俗三国志之内 関羽浸魏七軍(浸は、実際は浸の異体字)」

国芳は、武者絵、今でいうヒーローを数多く浮世絵で描きました。

この絵は、三国志の一場面。三国志演義の登場人物の一人、蜀の武将、関羽の部下が、魏の武将、曹操の部下の軍を水攻めにしている場面です。

流れに飲み込まれる登場人物たち。まさに水の中での格闘です。迫力を描きだすために、大判サイズ(B4用紙程度)の浮世絵版画の紙を三面つないで描写した大作です。

 

美術館新館と睡蓮の池

最後に、写真は、和泉市久保惣記念美術館の水辺の風景です。

新館の西洋美術展示室にモネの「睡蓮」があることから、美術館の庭園の池でも睡蓮を育てています。

この時期、芝生に囲まれた池にはピンクや黄色の睡蓮の花が咲き、水面近くではトンボの飛び交う姿が見られます。

浮世絵版画とともにお庭もお楽しみください。

常設展「水辺の風景-北斎・広重・国芳-」(PDF:1.5MB)

Clip to Evernote このエントリーをはてなブックマークに追加
お問い合わせ先
〒594-1156
和泉市内田町三丁目6番12号
和泉市久保惣記念美術館
http://www.ikm-art.jp/
電話:0725-54-0001
ファックス:0725-54-1885
メールフォームでのお問い合わせ

「Adobe Reader(Acrobat Reader)」ダウンロード PDFファイルを閲覧するには「Adobe Reader(Acrobat Reader)」が必要です。お持ちでない方は、左記のボタンをクリックして、ソフトウェアをダウンロードし、インストールしてください。

イベント情報

ページの先頭へ