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刻(とき)の玉手箱-久保惣コレクションのその時-

「刻(とき)、時間」という切り口で久保惣コレクションを紹介

和泉市久保惣記念美術館では、開館35周年記念 特別陳列「刻(とき)の玉手箱-久保惣コレクションのその時-」を平成29年4月8日から5月28日まで開催します。

わたしたちが目にする絵巻物や水墨画、あるいは茶道具などの古美術品には、作られた時を示す讃(さん)や序文、箱書きなどが備わっている場合があります。また、絵画に描かれた場面を記した文章が別に残されており、絵と文章を合わせてみることで、いつの時代のどのような出来事を描いたものかがわかる場合もあります。本展覧会では、美術品から読み取れる「刻(とき)、時間」を切り口に久保惣コレクションをご紹介します。

時の玉手箱のふたを開け、美術品が語りかけてくる時の中に身をおいて久保惣コレクションをお楽しみいただければ幸いです。

恋しい人を想う時「伊勢物語絵巻」

重要文化財「伊勢物語絵巻」鎌倉時代 (前期展示)

『伊勢物語』は、平安時代10世紀ごろ成立したとされ、在原業平に仮託される人物の歌と逸話を中心に構成され、「むかし男ありけり」と書き起こす文体で、さまざまな女性との恋情が綴られています。

下図は、「伊勢物語」第23段の「河内越(竜田越)」の場面。

幼馴染みの男女がようやく結ばれますが、やがて女の親が亡くなり、妻の実家が頼りなくなったので、男は河内の国の高安に別の女をつくり通うようになりました。

けれども、妻はいつも快く送り出すので、夫は妻に他の男でもできたのかと疑い、ある日高安にでかけたふりをして、庭陰から屋敷内の様子をうかがいます。(場面右下の烏帽子姿の男性)

しかし、妻は、こんな夜更けに一人で竜田山を越えてゆく夫の身を案じて歌を詠んでいたのでした。(場面左下の女性)

男は妻を愛おしくおもい、高安へ通わなくなったということです。

河内越

後鳥羽上皇、熊野参詣の時「熊野懐紙」

重要文化財「熊野懐紙」藤原範光 正治2年(1200年) (前期展示)

平安時代後期の12世紀には極楽浄土への往生を願い、浄土とみなされた熊野の地に多くの参拝者が訪れ、その様子は「蟻の熊野詣」とも評されました。

後鳥羽院(1180年から1239年)は、建久9年(1198年)土御門天皇に譲位し、上皇となってから、ほぼ毎年のように熊野詣を行いました。旅の途中に、街道の王子で歌会を開催し、詠まれた歌を懐紙に書き付けたものは、熊野懐紙と呼ばれています。

本作は、正治2年(1200年)12月6日の滝尻王子(和歌山県田辺市)での歌会に参加した藤原範光(1155年から1213年)46歳の時のものです。

後鳥羽院の熊野詣に供奉するという晴れやかな場に選ばれた寵臣としての緊張感や使命感も感じられます。

 

熊野懐紙

釈迦誕生の時「青銅鍍金 誕生釈迦仏立像」

「青銅鍍金 誕生釈迦仏立像」飛鳥時代 (前期・後期展示)

右手を高くあげて天を指し、左手は地を指す姿の仏立像。(像高8.4センチメートル、総高12.9センチメートル)

これは、釈迦が誕生の直後、自ら7歩あゆんで「天上天下に唯我れ独り尊し」と唱えた姿です。

日本では、飛鳥時代以降、釈迦の生誕を祝う花祭りが盛んに営まれ、本作のような高さ10センチ内外の誕生物(金銅製)が多数伝存しています。

誕生釈迦仏立像

開館35周年記念 特別陳列「刻(とき)の玉手箱-久保惣コレクションのその時-」

 会期:2017年4月8日(土曜日)から5月28日(日曜日)まで

 前期・後期で一部展示作品の展示替えをします。

 

 前期展示:4月8日(土曜日)から4月30日(日曜日)

 後期展示:5月2日(火曜日)から5月28日(日曜日)

 

 休館日、開館時間、入館料、交通案内等詳細は、下記のちらし、または、和泉市久保惣記念美術館ホームページをご参照ください。

「刻(とき)の玉手箱-久保惣コレクションのその時-」ちらし(PDF:1.4MB)

和泉市久保惣記念美術館のホームページ

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和泉市久保惣記念美術館
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ファックス:0725-54-1885
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