惣ヶ池遺跡の発掘調査

更新日:2020年03月02日

 惣ヶ池遺跡は、弥生時代の終わり頃(約1900年前)に、信太山丘陵の上で営まれた集落です。今から40年以上も前、鶴山台の開発によって明らかになり、その重要性から一部が鶴山台惣ヶ池公園として保存されてきました。

 

 今回、鶴山台惣ヶ池公園のバリアフリー化工事に先立って発掘調査を行い、当時の住まいである竪穴住居が4棟も見つかりました。竪穴住居には丸い形と四角い形をしたものがあり、住居と作業場というように、それぞれ機能が違うと考えられています。

 竪穴住居からは鉄製の矢じりが見つかりました。泉州でもほとんど発見例のない、とても珍しい遺物です。

 

 鶴山台惣ヶ池公園は、開発前の地形をそのまま公園にしています。今では落ち着いた美しい町並みをもつ鶴山台の、開発前の地形を唯一残す場所なのです。公園を訪問される際は、昔の地形そのままの姿とともに、足下に弥生びとの息吹を感じてください。

 

鶴山台惣ヶ池公園

惣ヶ池公園遠景

 鶴山台開発前の地形を唯一残しています。茶色く見えているのが、発掘調査をしている所です。

 

発掘された竪穴住居

 直径8mもある円形の竪穴住居です。

 竪穴住居は地面に掘った大きな穴に、直接屋根をかけたような形をした建物で、穴の壁が建物の壁になるため、外から見ると、屋根だけが見えることになります。池上曽根史跡公園に復元してあるので、こちらもぜひご覧ください。

竪穴住居

 

竪穴住居から見つかった鉄製の矢じり

 竪穴住居からは、土器などの当時の人々が使っていた道具が見つかっていますが、鉄の矢じりが見つかったのには驚きです。弥生時代の鉄の矢じりは、大変珍しいものです。

鉄の矢じり

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