和泉国の中心地をめぐる~『和泉市の歴史5 府中地域の歴史と生活』販売開始~
6月14日提供
シリーズ『和泉市の歴史』は、市域を5つの地域(横山・松尾・池田・信太・府中)に分け、それぞれの歴史的特質を明らかにする、全国的にもユニークな構成の自治体史です。
刊行を予定する全9巻(地域叙述編全5巻・テーマ叙述編全3巻・通史編1巻)のうち、本書は地域叙述編の5冊目、全体では8冊目となります。
今回刊行した本書は、現在の和泉市府中町を中心とする地域の歴史を扱うものです。
この地には、古代から中世に和泉国の政治的な中心である国府が置かれ、現在も和泉国の祭祀の中心となった五社総社(泉井上神社境内)が鎮座しています。
江戸時代には、丘陵上のため池から水を引く、谷山池用水をめぐる人びとの生活があり、現在につながる祭礼も行われました。
近代を迎えると和泉町(おおよそ現在の和泉中学校区及び郷荘中学校区にあたる)が誕生し、昭和31年(1956)の和泉町と南部6か村との合併による和泉市の発足後には、和泉市役所の所在地となりました。
JR阪和線・和泉府中駅前の商店街には、戦後の発展を支えた人びとの記憶が残されています。
本書では、遺跡や遺物、古文書、仏像、民俗資料、住民からの聞き取りなど、多種多様な文化財を読み解くことで、地域の実像が豊かに示されています。
ぜひ手に取ってご覧ください。
本書の概要
書名:『和泉市の歴史5 府中地域の歴史と生活』
編集:和泉市史編さん委員会
発行日:令和6年3月
発行:和泉市
発売:株式会社 ぎょうせい
ISBN:978-4-324-80144-4
ページ数:548
定価:3,143円(本体2,857円+税)
販売開始:令和6年6月1日
販売場所:和泉市役所、和泉市いずみの国歴史館、信太の森ふるさと館、池上曽根弥生情報館、和泉市久保惣記念美術館、全国の書店、株式会社ぎょうせい、Amazon等

目次
序 地域史を叙述する(塚田 孝)
第1部 和泉平野の生活のはじまり
第1章 「府中」地域の歴史のはじまり(岸本直文・乾 哲也)
コラム1.和泉地域有数の規模を誇る高地性集落 観音寺山遺跡(上田裕人)
第2章 「府中」地域の中心性(岸本直文・千葉太朗)
コラム2.六世紀における「府中」地域の灌漑整備(岸本直文)
第2部 和泉と古代王権
第1章 倭王権との結びつき(鷲森浩幸)
第2章 律令制下の和泉郡と府中(磐下 徹)
第3章 和泉郡の神がみ(栄原永遠男)
第3部 中世和泉府中・国衙と地域
第1章 中世前期の和泉国府・府中と地域社会(廣田浩治・大澤研一)
第2章 府中地域の中世村落と民衆生活(村上絢一)
第3章 中世後期の府中と地域社会(仁木 宏・大澤研一)
コラム3.小栗街道沿いの仏像(田中健一・𠮷原忠雄)
第4部 「府中」地域の村・用水・座
第1章 江戸時代の「府中」地域(三田智子・山下聡一)
コラム4.和泉国慶長国絵図に描かれる「府中」地域(三田智子)
第2章 谷山池用水をめぐる地域秩序(塚田 孝)
第3章 府中村の近世(山下聡一)
コラム5.府中村の医家竹田家(永𡌛啓子)
第4章 村むらの生活世界(町田 哲・齊藤紘子・熊谷光子・塚田 孝)
第5部 都市化の進展と伝統社会の変容
第1章 近代行政村の成立と展開(森下 徹)
第2章 産業経済の発展と市街地再開発(高岡裕之)
コラム6.和泉府中駅前(府中一二六〇番地)の工場について(高岡裕之)
コラム7.高度経済成長期の和泉府中駅前商店街(初田香成)
コラム8.和泉を生きる(人見佐知子)
第3章 「府中」地域における町とその変容(佐賀 朝)
むすび 「府中」地域の現在(広川禎秀・森下 徹)


この記事に関するお問い合わせ先
〒594-8501
大阪府和泉市府中町二丁目7番5号
和泉市 教育委員会生涯学習部 文化遺産活用課
電話: 0725-99-8163(直通)
ファックス:0725-41-0599
メールフォームでのお問い合わせ
- このページに関するアンケート
-
より良いウェブサイトにするために、このページのご感想をお聞かせください。
更新日:2024年07月01日