クラウドファンディングで蘇った茶室を7年ぶりに特別公開

更新日:2025年03月12日

2月27日提供

京都・表千家の茶室(残⽉亭・不審菴)を写した国の登録有形文化財「和泉市久保惣記念美術館茶室」は築80年を超え老朽化や耐震性に課題があったため、平成30年6月より公開を中止し、1期(玄関棟、聴泉亭、惣庵及び茶室正門)と2期(外腰掛待合、内腰掛待合、中潜、梅見門、西門などを予定)に分けて耐震補強工事を進めている。
今回、1期部分の工事が完了したため、7年ぶりに特別公開(3月9日)することになった。

【終了】特別公開期間
令和7年3月9日(日曜日)12時~15時
限定公開(申込不要・当日直接会場へ)

概要
絵画、書、工芸品など東洋古美術を主におよそ13,000点を収蔵している和泉市久保惣記念美術館(大阪府和泉市内田町三丁目6番12号)には、京都・表千家の茶室(残⽉亭・不審菴)を写した茶室(昭和12年~16年建設)があり、⽞関・聴泉亭(残⽉亭の写し)・惣庵(不審菴の写し)・外腰掛待合・内腰掛待合・正⾨・中潜・梅⾒⾨・井筒と楠蔭庵で構成されている。当時の茶室建築の技術と希少な素材を⽤いて作られた価値のある⽂化財建造物で、国の登録有形⽂化財(建造物)に登録されている。茶庭庭園(露地)についても、外腰掛、中潜、梅見門、内腰掛等を含めて、ほぼ忠実に写しており、国の登録記念物(名勝地関係)に登録されている。
しかしながら、築80年を超え老朽化が進み、耐震性についても不安があったため、平成30年6月より公開を中止し、令和4年度から6年度にわたり耐震補強工事(1期)を行った。この工事を行うにあたり多額の費用が課題となっていたが、令和2年・3年に実施したクラウドファンディングで集まった寄附金や国の補助金を活用して工事を進めることができた。
今回、1期が完了したことを記念して、多くの方から公開再開を望む声に応え特別公開することになった。当日は美術館入館者であれば誰でも茶室を見学することができる。また、展示室では桃山時代、江戸時代の茶碗、茶入を始め、釜、水指、向付、茶杓、棗などの各種の茶道具を陳列した常設展「茶道具 ―久保惣コレクションの優品―」が3月23日(日曜日)まで開催中である

この記事に関するお問い合わせ先

〒594-1156
和泉市内田町三丁目6番12号
和泉市久保惣記念美術館
http://www.ikm-art.jp/
電話:0725-54-0001
ファックス:0725-54-1885
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