『いずみ歴史さんぽ』刊行記念講演会・推薦のことば

更新日:2023年07月31日

『いずみ歴史さんぽ』刊行記念講演会を開催しました

令和5年7月22日(土曜日)午後1時30分より、和泉シティプラザにて、『いずみ歴史さんぽ』刊行記念講演会を開催しました。当日は天候に恵まれ、会場の定員を満たす約200名の方にご来場いただきました。

第一部の記念講演では、令和3年に『星落ちて、なお』で第165回直木賞を受賞された歴史小説家の澤田瞳子さんより、『日本書紀』や『土佐日記』などの記録に見る古代和泉国の位置づけ、歴史学と歴史小説における「地方」のとらえ方、歴史学と歴史小説との関係に関するご自身の考え方を、お話いただきました。ご講演のあとには、来場者との間で、澤田さんの作品を踏まえた、活発な質疑応答がなされました。

第二部の座談会(鼎談)では、澤田瞳子さん、和泉市教育長、『いずみ歴史さんぽ』制作担当学芸員が、第一部の講演と『いずみ歴史さんぽ』の内容を関連させながら、和泉市の歴史と文化財が発する魅力、そして地域の歴史への思いについて語り合いました。

記念講演会のご来場者のうち、約3割の方は市外よりお越しいただいておりました。市内在住の方にも、和泉市のことをより深く知っていただくきっかけとなったようです。

澤田瞳子さんご講演の様子

澤田瞳子さんご講演の様子

座談会の様子

座談会の様子

会場の様子

会場の様子

歴史小説家 澤田瞳子さんより『いずみ歴史さんぽ』推薦のことば

 歴史という言葉を聞くと、現在から遠く(へだ)たった昔の出来事、令和を生きる現代人とはかけ離れたことと思う方も多いかもしれません。

 ですが今、我々が生きているこの瞬間も、五年後、十年後――百年後には必ず過去となり、歴史となります。つまり人間はみな、常に歴史のただなかに生きており、我々の日々の暮しもまた歴史の一部なのです。

 『いずみ歴史さんぽ』は現在の和泉市という土地と約二万年も昔からの長い時間に焦点を()え、和泉市の歴史とその果てにある現代の暮しまでを切り取った一冊です。ふんだんに用いられた写真・イラストや地図は、小中学生のみならず、今から和泉について学ぼうとなさる方にとって絶好の手引きになるに違いありません。

澤田瞳子(さわだ とうこ)さんプロフィール

1977年京都府生まれ。同志社大学文学部文化史学専攻卒業、同大学院博士課程前期修了。正倉院文書・奈良仏教史の研究にたずさわった後、2010年『孤鷹の天』で小説家デビュー。2011年、同作で第17回中山義秀文学賞を受賞。13年、『満つる月の如し 仏師・定朝』で本屋が選ぶ時代小説大賞2012ならびに第32回新田次郎文学賞を、16年『若冲』で第9回親鸞賞を、20年『駆け入りの寺』で第14回舟橋聖一文学賞を、21年『星落ちて、なお』で第165回直木賞をそれぞれ受賞。他の著書に『日輪の賦』『泣くな道真 大宰府の詩』『与楽の飯 東大寺造仏所炊屋私記』『腐れ梅』『火定』『龍華記』『落花』『輝山』『恋ふらむ鳥は』「京都鷹ヶ峰御薬園日録」シリーズなど。同志社大学客員教授。

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大阪府和泉市府中町二丁目7番5号
和泉市 教育委員会生涯学習部 文化遺産活用課
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